
入所日から逆算して、配属先の県に合うルートを選ぶためのガイドです
新聞配達の業務では、原付免許の取得がほぼ必須条件です。しかも多くの奨学会が入所前の取得を推奨しています。つまり免許は入所後の課題ではなく、入所条件そのものです。
外国人留学生を新聞奨学生として受け入れる場合、この免許取得をどう設計するかが、そのまま予定どおり配属できるかどうかを左右します。
この記事では、販売店・奨学会・紹介エージェントの担当者に向けて、ルートの選び方と、入所日から逆算したスケジュールを整理します。
※この記事の内容は2026年9月時点のものです。制度・対応言語・手数料は変わります。手続き前に、受験する都道府県の警察・運転免許センターで必ず確認してください。
原付免許に技能試験はありますか
まず誤解されやすい点から。原付免許を取るのに、実技の試験は課されません。免許センターで新規取得する場合も、外免切替で取る場合も同じです。
外免切替では通常、知識確認に加えて技能確認(実際に運転する試験)を受けます。しかし原付免許を申請する場合、技能確認は不要です。さらに原付講習も必要ありません。
👉 「外免切替は実技が厳しいから避ける」という判断は、原付に関しては当てはまりません。比較すべきは、合格率・受験できる言語・手続きの段取りの3点です。
原付を取る方法は、何通りありますか
免許センターで新規取得 | 外免切替で原付を取得 | |
|---|---|---|
学科・知識の合格率 | 58.7% | 42.8% |
技能試験・技能確認 | なし | なし |
原付講習 | 必要(日本語のみ) | 不要 |
受験できる言語 | 都道府県により0〜20言語 | 20言語 |
予約が必要な回数 | 試験日の1回 | 書類審査と知識確認(県により同日/別日) |
待ち時間 | 1か月以内の地域が多い | 地域により1〜3か月 |
母国の免許 | 不要 | 必須(+取得後3か月以上の滞在) |
👉 分岐点は「配属先の県で、その奨学生の母語で学科試験を受けられるか」です。受けられるなら合格率の高い新規取得が有利。受けられないなら、20言語で受験できる外免切替のほうが現実的です。
入所日が決まっている場合、何を優先すべきですか
新聞奨学生の場合、入所日は先に決まっています。だからこそ「合格率が何%か」より「何か月かかるか」のほうが効いてきます。
免許センターでの新規取得が選ばれることが多いのは、次の理由からです。
予約が取りやすい — 1か月以内に受験できる地域が多い
予約が1回で済む — 外免切替は書類審査と知識確認で2段階かかります
母国に免許がなくても取れる — 留学生は母国で免許を持っていないことも多く、その場合は外免切替という選択肢自体がありません
一方、外免切替の知識確認は制度改正後に再受験者が増え、地域によっては1〜3か月待ちになっています。入所日まで余裕がなければ、この待ち時間が判断を決めます。
原付の学科試験は、何語で受けられますか
2024年6月から全国で20言語対応が進んでいますが、その対象は第一種・第二種・仮免許の学科試験と、外免切替の知識確認です。原付免許の学科試験は都道府県が独自に決めており、扱いが異なります。(警視庁「外国語により受験できる学科試験について」)
東京都(警視庁・2026年5月11日更新) | 5言語(英語・中国語・ベトナム語・ネパール語・ミャンマー語)/府中・鮫洲・江東で平日実施 |
神奈川県・千葉県 | 英語のみ |
配属先は販売店の所在地で決まります。同じ首都圏でも、県が変われば受験できる言語が変わります。
たとえばミャンマー語話者を神奈川県の販売店に配属する場合、原付の学科試験を母語で受けることはできません。このとき本人が母国で免許を持っていれば、20言語対応の外免切替で原付を取るという選択肢が有効になります。技能確認も原付講習もないため、日本語の壁は知識確認50問だけになります。
👉 配属先を決める前に、その県の対応言語を確認してください。原付試験を20言語化する県も出てきているので、去年の情報で判断しないことです。
👉 47都道府県すべての対応言語を調べた一覧を別記事にまとめています。公式ページに記載のない県は運転免許センターへ電話して確定させたものです。本人に渡す資料としても使えます。必要書類・費用・当日の流れまで、受験する本人向けに書いています。
外免切替を選ぶ場合、どこでつまずきますか
外免切替には、免許センターでの新規取得にはない段取りがあります。知識確認の前に、書類審査があります。
書類審査にも予約が必要です
まず書類審査の予約を取り、そこを通過してから知識確認に進みます。そして書類審査を通過したその日に知識確認まで受けられる県と、知識確認が別日になる県があります。別日なら、そのぶん取得までの日数が伸びます。
書類に不備があると、どうなりますか
書類に不備があると、その場で申請が通らず、また予約から取り直しになります。知識確認に進むことすらできません。主な必要書類は次のとおりです(警視庁)。
外国の運転免許証(有効期限内のもの)
運転免許証の日本語翻訳文 — ジップラスまたはJAF(日本自動車連盟)などが作成したもの
住民票の写し — 国籍・在留資格・在留期間満了日・在留カード番号などが記載されているもの
在留カード、パスポート — 免許取得後にその国に3か月以上滞在していたことを確認するため、古いパスポートが必要になる場合があります
写真1枚 — 縦3cm×横2.4cm、6か月以内に撮影
運転免許証の日本語翻訳文は、ジップラスで作成できます
必要書類のうちいちばん抜けやすく、かつ受け入れ側で先回りできるのが「運転免許証の日本語翻訳文」です。奨学生本人に任せると、どこに頼めばよいか分からないまま当日を迎え、書類審査で止まります。
この翻訳文は、Driveyを運営するジップラス株式会社でも作成しています。
学習と書類準備の窓口が1つにまとまります — 教材の手配と書類の手配を分ける必要がありません
複数名をまとめて依頼できます — 10人・20人単位で受け入れる場合、一人ひとりが別々に手配するより確実です
入国前から着手できます — 学習の開始と同じタイミングで進めておけば、入国後すぐに書類審査へ進めます
👉 翻訳文でつまずいて予約を取り直すのが、外免切替でいちばんもったいない遅れ方です。入所日が決まっている新聞奨学生では、この1回の遅れが配属そのものに響きます。
👉 外免切替を選ぶ場合は、知識確認で何が問われるのかを先に確認してください。出題内容・合格率・対策をまとめた記事と、実際の出題形式に沿った練習問題(答えと解説つき)を公開しています。出身国によってつまずく箇所が違うため、受け入れ前に本人の弱点を把握しておくと準備が早く進みます。
試験が免除される国は、どこですか
外免切替では、免許を取得した国によって知識確認・技能確認がどちらも免除される場合があります。対象は次の29の国・地域です(警視庁)。
アイスランド/アイルランド/アメリカ合衆国(オハイオ州・オレゴン州・コロラド州・バージニア州・ハワイ州・メリーランド州・ワシントン州に限る)/イギリス/イタリア/オーストラリア/オーストリア/オランダ/カナダ/韓国/ギリシャ/スイス/スウェーデン/スペイン/スロベニア/チェコ/デンマーク/ドイツ/ニュージーランド/ノルウェー/ハンガリー/フィンランド/フランス/ベルギー/ポーランド/ポルトガル/モナコ/ルクセンブルク/台湾
新聞奨学生として受け入れる中心的な国——ベトナム、ミャンマー、中国、ネパール、インドネシア、フィリピン、スリランカ、バングラデシュ——は、いずれも含まれていません。したがって知識確認50問は必ず受けることになります。
入所日から逆算したスケジュール
免許は入所条件なので、入所日を起点に逆算します。免許センターで新規取得する場合の目安です。
入国2か月前 | 母国で学習を開始。日本の交通ルールは来日前でも学べます |
入国前 | 配属先の県の対応言語を確認し、ルートを決める。外免切替なら翻訳文の準備も並行して進める |
入国直後 | 住民登録。試験の予約を入れる(1か月以内の地域が多い) |
受験日 | 適性検査 → 学科試験 → 原付講習。合格すれば当日中に講習まで進める地域もあります |
入所日 | 免許を持った状態で配属 |
外免切替を選ぶ場合は、ここに書類審査の予約と、1〜3か月の待ち時間が加わります。入所日から逆算して間に合うかを先に確かめてください。
不合格になると、この逆算が崩れます。受験手数料が再度必要になるうえ、予約も取り直しになります。
原付の学科試験は「勉強しなくても受かる」試験ではありません
48問・50点満点(文章問題46問+イラスト問題2問)、45点以上(90%)で合格(神奈川県警察)
合格率は58.7%
警察庁の統計では、年間162,668人が受験し、95,495人が合格。裏を返せば67,173人が不合格になっています
58.7% 原付学科試験 | 67,173人 年間の不合格者 |
合格ラインが90%と高く、文章問題が中心です。母語で受験できる場合でも、日本の交通ルールを正確に理解していなければ届きません。
失点が集中するのは「母国との運用の違い」です
日本は左側通行 — 標識の向きや右左折の考え方を取り違えやすくなります
横断歩道での歩行者優先 — 「渡ろうとしている歩行者がいれば必ず一時停止」が基準です
踏切では必ず一時停止し、窓を開けて安全を確認する — 国によって扱いが大きく異なります
「徐行」の定義 — すぐに停止できる速度で進むことで、「ゆっくり走る」とは違います
日本語の暗記から入ると、言い回しが少し変わっただけで崩れます。母語で「なぜそのルールがあるのか」を理解しておくことが、初めて見る問題への対応力になります。
複数名をまとめて進めるときの実務
費用(東京都・2026年9月時点)
受験手数料(原付) | 1,600円 |
免許証交付料 | 2,350円 |
原付講習 | 5,250円(東京都。金額は都道府県により異なります) |
手数料は警視庁「原付免許試験」によります。不合格になると受験手数料は再度かかります。10人・20人単位で進める場合、合格率58.7%をそのまま当てはめると、4割前後が再受験になる計算です。事前準備の質が、そのまま費用とスケジュールに跳ね返ります。
進捗を把握できる状態にしておく
複数名を同時に進めると、「誰がどこまで学習したか」が見えなくなります。本人の自己申告に頼ると、受験直前になって準備不足が判明します。入国前から学習させる場合はなおさらで、離れた場所にいる相手の進捗を、受け入れ側が確認できる仕組みが要ります。
Drivey 法人プランのご案内
Drivey(ドライビー)の法人向けサービスは、運転免許の学科試験対策と安全運転教育をオンラインで完結させ、その進捗と成果を「見える化」する法人向けプラットフォームです。運営はジップラス株式会社で、運転免許証の日本語翻訳文の作成も承っています。
入国2か月前から学習を始められます
Web環境と端末があれば、母国にいる段階から学習を開始できます。受け入れ側は法人管理画面で、誰がどこまで進んでいるかを遠隔で確認できます。入国してから教材を渡す運用と比べて、入所までの余裕がまったく変わります。
原付にも外免切替にも対応しています
原付免許コース・外免切替コース・仮免許コース・普通免許コース・二種免許のすべてに対応しているため、ルートが確定する前から準備を始められます。「配属先の県の対応言語を確認してからルートを決める」という進め方をしても、学習は止まりません。
6言語対応
日本語・英語・中国語・ベトナム語・インドネシア語・ミャンマー語。母語で日本の交通ルールの意味を理解してから、本番に臨めます。ふりがな付きの日本語もあるため、日本語で受験する方も漢字につまずかずに学習できます。
法人管理画面
メンバー管理 | アカウント作成と招待、免許種(コース)別のライセンス付与 |
学習管理 | 学習時間・進捗、カテゴリー別の進捗率を確認 |
テスト管理 | テスト結果・合格率、受験日時や回数を把握 |
レポート | データレポートをCSV・PDFで出力 |
学習の中身
動画 — 横断歩道での一時停止や踏切の通過など、文章だけでは伝わらない場面を映像で確認できます
対話形式のQ&A学習 — 一問一答で知識の定着を確認します
理解度確認テスト・模擬試験 — 標識のテストから時間制限つきの模擬試験まで、本番と同じ形式で実力を測れます
免許取得の「先」も — 危険予測、交通倫理、マナーなど、配達業務で命に直結する知識まで扱います
料金(税込・1ライセンスあたり月額)
5,500円 | |
5,280円 | |
仮免許 | 5,500円 |
普通免許 | 6,600円 |
二種免許 | 8,800円 |
法人向けプランには法人管理画面が付きます。「外免切替安心パッケージ」をご利用の場合は別途お見積りをお出しします。翻訳文の作成についても、あわせてご相談ください。請求書払いをご希望の場合もご相談いただけます。
👉 コースの中身は原付免許コース/外免切替コースのページで確認できます。個人でお使いの場合は無料トライアルから試せます。
👉 機能・料金・導入の流れは法人向けサービスのページにまとめています。お見積り・デモのご依頼はお問い合わせフォームから承ります。対象人数と、どのコースを何名分使うかをお知らせいただければ、そのままお見積りをお出しできます。
まとめ
新聞配達に原付免許はほぼ必須で、入所前の取得が推奨されています。免許は入所条件です
原付はどちらのルートでも技能試験がありません。外免切替で原付を取る場合、技能確認も原付講習も不要です
免許センターで新規取得は学科試験58.7%、予約も1回で取りやすい。ただし受験できるのは都道府県により0〜20言語で、日本語で行われる原付講習が必要
外免切替で原付は知識確認42.8%と合格率は下がるが、20言語で受験できる。ただし書類審査にも予約が要り、書類不備は棄却につながります。翻訳文はジップラスで作成できます
判断は配属先の県で決まります。東京は原付5言語で平日受験可、神奈川・千葉は英語のみ
原付の学科試験は年間67,173人が不合格。事前学習なしでは通りません
学習は入国2か月前から始められます。受け入れ側は進捗を遠隔で確認できる状態にしておいてください
制度・対応言語・手数料は変わります。この記事は2026年9月時点の情報です。手続き前に、受験する都道府県の警察・運転免許センターで最新の情報を確認してください。
導入のご相談・お見積り 対象人数・対応言語・管理機能・契約条件をご案内します。デモもご覧いただけます。 お電話でのご相談 |
出典:警察庁「運転免許統計 令和7年版」(原付免許の学科試験 受験162,668人・合格95,495人・合格率58.7%)/警察庁公表 2025年10〜12月の外免切替実績(知識確認42.8%・技能確認13.1%。日本経済新聞・日テレNEWS NNN 報道)/警視庁「外国語により受験できる学科試験について」(2026年5月11日更新)/警視庁「外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替えるには」(必要書類・29の免除国・3か月以上の滞在要件)/警視庁「令和7年10月1日施行・改正道路交通法施行規則について」(知識確認50問・45問以上)/神奈川県警察「原付免許・小型特殊免許の運転免許試験手続について」(文章46問+イラスト2問・45点以上)/警視庁「原付免許試験」(手数料・原付講習)/福岡県警察「外国免許からの切り替え手続き」(原付免許申請の場合は実技の確認が不要)


