
まず、腕試しに3問だけ解いてみてください。答えは次の節にあります。
問A. 交差点で警察官が、信号機の表示と異なる手信号によって交通整理をしているときは、信号機の表示に従って通行しなければならない。
問B. 黄色の点滅信号の交差点では、必ず徐行する義務がある。
問C. 横断歩道とその手前30メートル以内では、追い越しと追い抜きの両方が禁止されている。
外免切替の知識確認は、2025年10月から50問・90%合格に変わりました。合格率は42.8%です。10人受けて、6人近くが落ちています。
この記事で載せる問題は、Driveyの外免切替コースに収録している実際の問題です。コース全体では946問あり、そのうち21問を答えと解説つきで公開します。
※この記事の内容は2026年9月時点のものです。制度は変わります。手続き前に、受験する都道府県の運転免許センターで必ず確認してください。
3問の答え
問A 答え ×
警察官の手信号や指示が信号機の表示と異なる場合は、警察官の手信号や指示に従います。機械より人が優先する、と覚えてください。
問B 答え ×
黄色の点滅信号は「注意して進行することができる」という意味であり、徐行義務までは課されていません。「必ず」という言葉に反応できたかどうかが分かれ目です。
問C 答え ○
横断歩道の手前での追い越し・追い抜きは原則として禁止です。なお追い抜きまで禁止されているのは、横断歩道と自転車横断帯だけです。特殊な場所として覚えておいてください。
👉 3問とも、日本語が読めなかったから間違えたのではありません。問Aは優先関係、問Bは絶対表現の罠、問Cは距離の数字です。知識確認で落ちる理由は、ほぼこの3種類に分類できます。
【重要】公式の過去問は、存在しません
「外免切替 過去問」で検索して見つからなかった方へ。知識確認の過去問は公開されていません。探しても出てこないのは、あなたの探し方の問題ではありません。
ただし、出題範囲は決まっています。日本の交通ルールの基礎——信号と標識、優先関係、徐行と一時停止、駐停車禁止、歩行者の保護——です。範囲が決まっている以上、そこから逆算した問題で対策できます。
以下の21問も、本番の過去問そのものではなく、出題範囲に沿ってDriveyが用意している問題です。そこは正直に書いておきます。
落ちる理由は日本語力ではなく、日本と母国のルールの違いです
知識確認は20言語で受けられます。母語で受験できるなら、日本語力は関係ないはずです。それでも57%が落ちます。
理由は、母国では正しい運転が、日本では違反になることがあるからです。どちらが正しいという話ではなく、国ごとにルールが違うというだけのことです。そしてどこで違いが出るかは、出身国によって変わります。
「日本は左側通行だから注意」は、全員に当てはまりません
日本と同じ |
インドネシア/タイ/ネパール/スリランカ/バングラデシュ/インド/マレーシア/シンガポール |
日本と逆の |
ベトナム/中国/フィリピン/ミャンマー/カンボジア/モンゴル/ウズベキスタン/韓国/ブラジル/ペルー |
インドネシア・タイ・ネパールの方は、左側通行で間違えません。最初から左側通行の国だからです。この人たちに「日本は左側通行です」と説明しても、対策になりません。
違いが出るのはベトナム・中国・フィリピン・ミャンマーなどの方です。標識の向き、右左折の大きさ、環状交差点の回る向きが、すべて左右逆になります。
ミャンマー出身の方には、もう一段ややこしい事情があります
ミャンマーは1970年12月6日に、左側通行から右側通行へ一夜で切り替えました。当時の軍政の突然の布告によるものです。
ところが、走っている車の多くは日本から輸入された中古車で、右ハンドルのままです。つまりミャンマーの道路では、「右ハンドルの車に座って、道路の右側を走る」という、世界的にも珍しい組み合わせが続いてきました。
日本は「右ハンドルの車に座って、道路の左側を走る」です。
👉 運転席の位置が同じで、通行区分だけが逆。これは「全部が逆」よりも錯覚しやすい条件です。座った感覚が母国と同じなので、体が母国の走り方を思い出してしまいます。ミャンマー出身の方は、次のAの4問を意識して重点的に解いてください。
練習問題18問
A. 通行区分 ── 右側通行の国と違いが出る場所
問1. 環状交差点では、右回り(時計回り)に通行する。
答え × 日本の環状交差点では、車は左回り(反時計回り)に通行します。右側通行の国では逆向きに回るため、ここは体の記憶がそのまま誤答になります。
問2. 車両通行帯のない道路では、原則として道路の中央付近を走行する。
答え × 車線の区切りがない道路では、道路の左側に寄って走行するのが原則です。中央付近を走ると対向車との衝突リスクが高まります。
問3. 一方通行の道路では、常に道路の左側部分を通行しなければならず、右側部分を通行することはできない。
答え × 一方通行の道路には対向車が来ないため、安全であれば右側部分も通行できます。「左側通行」を機械的に覚えた人ほど間違えます。原則には例外がある、という典型です。
問4. 路面電車を追い越す場合は、その左側を通行しなければならない。
答え ○ 路面電車は原則としてその左側を通行して追い越します。母国に路面電車がない方は、初見で迷う問題です。
B. 横断歩道と歩行者 ── 最大の失点源
問5. 横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいた場合、その歩行者が停止するのを待ってから進行してもよい。
答え × 歩行者が「渡ろうとしている」時点で、車には一時停止の義務があります。「歩行者が止まりそうだから車が先に行く」は認められません。他の多くの国で通用する運転が、日本では違反になります。
問6. 横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいるかいないか不明な場合でも、安全を確保するためにはただちに停止できる速度で進行すべきである。
答え ○ 歩行者が見えるかどうかにかかわらず、「いるかもしれない」前提で減速します。見えてから止まるのでは遅い、という設計です。
問7. 横断歩道の手前で停止している車両がある場合、横断しようとする歩行者がいないことを確認できれば、徐行してその車両の側方を通過して進行しても良い。
答え × 止まっている車の陰に歩行者が隠れていることがあります。徐行では足りず、その前に出る前に一時停止が必要です。実際の死亡事故が多い場面です。
問8. 横断歩道のない場所を歩行者が通行している場合、その歩行者の通行を妨げてもやむを得ない。
答え × 横断歩道がない場所でも歩行者が優先です。日本の道路交通法は、場所を問わず歩行者を優先する作りになっています。
C. 徐行 ── 言葉の定義そのものが問われる
問9. 「徐行」は、車両が約10km/h以下の速度で進行し、ブレーキをかければ1メートル以内で停止できる速度を指す。
答え ○ 徐行は「すぐに停止できる速度」という意味で、おおむね時速10キロ以下・制動距離1メートル以内が目安とされます。「ゆっくり走る」とは違います。
問10. 勾配の急な上り坂の頂上付近は徐行場所だが、勾配の急な下り坂は徐行場所ではない。
答え × 急な下り坂も徐行場所です。上り坂の頂上付近は視界が悪いから、急な下り坂は速度が出てブレーキが効きにくいから、という別々の理由で両方とも徐行です。
D. 踏切
問11. 踏切では、一時停止をしてカーステレオのボリュームを下げ、窓を開けて目と耳で左右の安全を確かめる。
答え ○ 目だけでなく耳でも確認します。窓を開ける、という動作まで含めて覚えてください。踏切の扱いは国によって大きく異なります。
問12. 前車に続いて踏切を通過するときは、安全が確認できれば一時停止の必要はない。
答え × 前の車が止まって確認したかどうかに関係なく、一台ずつ、自分で一時停止して確認します。
E. 駐停車 ── 数字が1つ違うだけで答えが反転する
問13. 横断歩道や自転車横断帯とその端から前後5メートル以内の場所では、駐車も停車もしてはならない。
答え ○ 横断歩道は前後5メートルです。
問14. 踏切とその端から前後5メートル以内は、駐停車禁止場所である。
答え × 踏切は前後10メートルです。駐停車が禁止であること自体は正しく、誤っているのは数字だけです。
👉 問13と問14を見比べてください。どちらも「前後5メートル以内は駐停車禁止」と書いてあり、片方が○、片方が×です。試験では5メートル・10メートル・30メートルの違いで引っかける問題が多いので、場所ごとに数字を覚えてください。
F. 黄色信号 ── 同じ内容で、言葉だけが違う2問
問15. 黄色信号は、原則として停止位置で停止することを意味し、進行を許可するものではない。
答え ○ 黄色は「急げば通っていい」ではありません。原則は停止です。
問16. 信号が黄色に変わった場合、いかなる理由があっても停止線を越えて進行してはならない。
答え × 原則は停止ですが、停止位置に近づいていて安全に停止できない場合は、そのまま進行できます。この例外を消しているので誤りです。
👉 問15と問16は、同じ黄色信号の話です。「原則として」が付くと○、「いかなる理由があっても」が付くと×。内容ではなく、言葉ひとつで答えが反転します。ここが、母語で受験しても落ちる理由です。
G. 日本に来てから気づく落とし穴
問17. 私有地である空き地や駐車場での運転は、公道ではないため運転免許は不要である。
答え × フェンスやゲートで閉鎖されておらず、誰でも自由に出入りできる場所は「道路」として扱われます。コンビニやスーパーの駐車場も含まれます。無免許運転になり得るので、実生活でも重要です。
問18. ガソリンスタンドから出るとき、店員の合図に従って、徐行して歩道を横切った。
答え × 施設から出るために歩道を横切るときは、必ず一時停止が必要です。店員が合図していても、判断の責任は運転者にあります。
18問中、何問正解できましたか
本番は50問中45問正解(90%)で合格です。間違えられるのは5問だけです。
18問を割合に直すと、16問正解でようやく本番の合格ラインと同じになります。
16〜18問正解 |
本番でも戦えます。あとは問題数を増やして安定させる段階です |
12〜15問正解 |
知識はあるが、言葉の罠と例外で落としています。いちばん多い層です |
11問以下 |
母国のルールで解いています。日本のルールとして覚え直す段階です |
👉 合格率42.8%という数字は、「難しい試験だから」ではなく「90%取らないと通らない試験だから」出ています。8割の理解では届きません。
この21問では足りません
正直に書きます。21問では本番に届きません。出題範囲は信号・標識・優先関係・徐行・駐停車・歩行者保護・高速道路・けん引・保険まで広く、この記事はその一部にしか触れていません。
そして問13と問14、問15と問16で見たとおり、同じ論点でも言い回しが変われば答えが変わります。1問解いて覚えただけでは、本番の言い換えに対応できません。同じ論点を、違う書かれ方で何度も解くことが必要です。
Drivey の外免切替コース
Drivey(ドライビー)には、外免切替の知識確認に特化したコースがあります。この記事の21問も、そこに収録されている問題です。
946問 — この記事で公開したのはそのうち21問です。同じ論点を違う言い回しで繰り返し解けます
50問の本番と同じ形式 — 出題数も判定も本番に合わせてあります
6言語対応 — 日本語・英語・中国語・ベトナム語・インドネシア語・ミャンマー語。母語で「なぜそのルールがあるのか」を理解してから、本番に臨めます
動画 — 横断歩道での一時停止や踏切の通過など、文章だけでは伝わらない場面を映像で確認できます
ふりがな付きの日本語 — 日本語で受験する方も、漢字で止まりません
なお、申請に必要な運転免許証の日本語翻訳文は、Driveyを運営するジップラス株式会社でも作成しています。学習と書類準備を同じ窓口で進められます。
まとめ
公式の過去問は公開されていません。出題範囲から逆算した問題で対策します
合格率42.8%。合格ラインは90%で、50問中5問しか間違えられません
落ちる理由は日本語力ではなく、日本と母国のルールの違いです。知識確認は20言語で受けられます
違いが出る場所は出身国で変わります。インドネシア・タイ・ネパールの方は左側通行で間違えません。左右が逆になるのはベトナム・中国・フィリピン・ミャンマーの方です
ミャンマー出身の方は特に注意。右ハンドルのまま右側通行という国から来るため、運転席の感覚が同じで通行区分だけが逆になります
環状交差点は左回り(反時計回り)。右側通行の国とは逆です
歩行者は「渡ろうとしている」時点で一時停止。横断歩道のない場所でも歩行者優先です
数字は場所ごとに違います。横断歩道は前後5メートル、踏切は前後10メートル、追い越し禁止は手前30メートル
「原則として」が付くと○、「いかなる理由があっても」が付くと×。同じ内容でも言葉ひとつで答えが反転します
制度・手数料は変わります。この記事は2026年9月時点の情報です。手続き前に、受験する都道府県の警察・運転免許センターで最新の情報を確認してください。
出典:警察庁公表 2025年10〜12月の外免切替実績(知識確認42.8%・技能確認13.1%。読売新聞・日本経済新聞・日テレNEWS NNN 報道)/警視庁「外国語により受験できる学科試験について」(2026年5月11日更新)/ミャンマーの通行区分変更は1970年12月6日(The Irrawaddy ほか)。本記事に掲載した21問は、Driveyの外免切替コース(全946問)に収録している問題であり、実際の試験問題そのものではありません。


